【重要】エレベーターに紐・コード類が挟まったまま動き始めたらこう対処しろ!(現場のプロが伝授)

エレベーターの中を掃除機で清掃中に、ドアが閉まってしまい、そのまま動いてしまったら?

別の記事でドア敷居に物が挟まっていると、エレベーターが動かないという話をさせていただきましたが、直径5mm程のコードであればドアが閉まり切り、運転してしまう事があります。

最悪はコードがエレベーター機器に引っ掛かり、運転してしまう事。エレベーターの部品が壊れ、閉じ込めとなったケースも過去に何度か対応しました。

閉じ込めとなってしまった場合は自力での復旧は難しいですが、咄嗟に何をすればいいのか?やってしまった後はどうすればいいのか?に絞って解説していきたいと思います。

 

コードや紐を挟み込んだ状態で運転してしまったら

エレベーターの行先ボタンを全部押します。

運転距離が長ければ長い程、エレベーター機器に影響を与える可能性が高くなりますので、出来るだけ最小限の動きで、被害を小さくします。

咄嗟にコードを掴んでしまいそうですが、エレベーターの動く力は、人の力ではどうにもなりません。

怪我をする可能性の方が高いので、ボタンは押せなくても、コード・紐は掴まないようにお願いします。

掃除機の場合、電源コードを挟んだままエレベーターがダウン運転すると、コードの長さによっては、掃除機本体が宙吊りになりますのでご注意を・・

もし自分が同じ状況になったら、咄嗟にボタンを押せるか?正直分かりません・・

一瞬何が起こったか分からずに呆然と眺めているだけなような気もします。

 

運転してしまった後は、降りれたら降りる!

コード、紐を挟んだ状態で動いてしまい、上の階、もしくは下の階に到着できたら、エレベーターの利用は一旦やめます。

そのままエレベーターで元の階に戻ろうとすると、機器を破損させる確率が増えるためです。

せっかく無事に到着できたのに、コードを回収しようと再度エレベーターに乗ってしまったがために閉じ込められてしまった、というケースがありますので注意が必要です。

こういった状況の現地を確認すると、配線が上手く?n字になり機器を引っ掛けてます。

早く戻らなきゃ!という気持ちは伝わってくるんですが・・

 

対応したもので最も時間がかかってよく覚えているのは、朝方に対応したものです。

早朝のビルに人が居ない時間帯。

清掃の方が掃除機のコードを挟み込んでしまって、閉じ込められたので救出してほしいとの内容でした。

私が救出に向かいましたが、まず建物に入ることができません。人の居ない時間帯のため鍵がかかっていたんですね。

管理会社は対応時間外で電話がつながらず。

朝4時とか5時くらいだったかな?

そりゃ、やってないよね。

で色々建物周りを調べたら警備会社のシールが貼ってあったので、連絡して来ていただき、建物に入る事ができました。

早朝に建物周りを調べまわっているその姿は、完全に不審者だった事でしょう(笑)

そこからようやく救出し、閉じ込め時間は約1時間でした。

閉じ込め救出後、清掃の方は別の建物清掃があると言って、慌てて出て行きました。

こちらは鍵を持っていないので、施錠をすることができず、退出できなくなっちゃいますので、清掃の方と一緒に出ることに。

掃除機コードが機器を破壊させてしまっていましたが、直す時間もなくエレベーターはそのまま・・

開店前に再度お伺いし、部品交換にて復旧しまして、費用はお客様負担という結果に。

通常の部品交換費用は当社負担の契約でも、過失のある場合は有償となります。

当社が請求する先は契約先ですが、後日清掃会社の方へ請求が行っている可能性は高いですね。

エレベーターから降りたあとの対処

エレベーターから降りてた後は、これ以上動いてしまわないようにエレベーターの扉が閉まらないようにします。

エレベーター内、操作盤を開ける鍵があれば、「停止」スイッチで停止させる事ができますが、無い場合はドアセフティを動作させます。

ドアセフティはドアの先端部に設置されており、押すと引っ込みます。ドアセフティが動作(引っ込んだ)状態であれば、ドアは全開したままになります。

ドアセフティ
ドアセフティ
ドアが中央開きの場合、片側のみに設置されている事が多い

カバンを置く、掃除機本体を置く、何もなければ靴を置くなど、とにかくドアが閉まりきらないようにした上で、ドアセフティを押し込んだままにできる何かを探します。

ガムテープで固定でもいいですし、ドアセフティを押し込んだ上で荷物を置くでも、何でも大丈夫です。

最悪ドアセフティを押さなくても、ドアが閉まりきらなければ大丈夫ですが、ドア開閉を繰り返すので、ちょっと気になると思います。

次は故障中なので利用できない内容の貼紙をし、他の人が利用しないよう注意を促します。

貼紙はノートをちぎって手書きするなど、形式は気にしないで大丈夫です。

ご自身で挟まったコード類を回収する場合

ここまでやっていただけたら、被害は最小限で済み、あとは点検員を待つだけなのですが、早くエレベーターを使いたいんだけど・・という場合。階段で挟んでしまった階へ移動し、乗り場ドアに何かが挟まっていないかを確認します。

取り除けるようであれば、取り除きますが、コード類の切断が必要になる場合がほとんどであると思います。よくある掃除機のコードの場合は、大体コンセントプラグがドアに引っかかっていて、切断してしまえば掃除機は使用できなくなります。

何とも悩みどころではありますが、切った場合はまたエレベーター内に戻ります。

残ったコード、紐類を軽く引っ張って回収出来るか試します。回収できたら完了です!お疲れ様でした!

軽く引っ張っても回収出来ない時は、エレベーター機器の何かに引っかかっていますので、強引に引っ張る事は避けてください。エレベーター機器と、コード類を損傷させないためです。状況にもよりますが、点検員であれば乗り場ドアのロックを解除できるため、切断せずにコードを回収する事ができます。

まとめ

少々複雑に感じる部分もあったかもしれません。

まとめますと

  1. エレベーター内のボタンを全部押す
  2. エレベーターから降りる
  3. エレベーターのドアを閉まらないようにする
  4. 故障中の貼紙をする
  5. コードを取り除く

以上の内容となります。自分も含めですが、できるだけこういう事を発生させないように、気をつけて利用しようと思った次第であります。

ちなみにこの内容で壊れた部品は、有償での交換になりますので、ご了承ください。m(_ _)m

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